| 木枯らし吹きすさぶ日々。みなさん、いかがお過ごしですか。私、新人編集者のにしヤンであります。今日も残業に精を出す私に上司が言うのです。「その仕事、もういいから、一つ、同伴ってもんしてきてよ」。同伴って、キャバ嬢と店外デートしてスィーティーな一時を過ごせるとゆうあの同伴!? 「そそっ。キミみたいな心も財布の中身も木枯らしピューピュー男でも、リッパに同伴できるってこと読者の皆様に証明して。あ、同伴の約束取り付けるまで帰って来なくていいから」 そして、そのまま、まるで生ゴミのように放り出されたのです。 |
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| 11月某日 |
| とりあえず、密かに思いを寄せるはるかちゃんのいるキャバクラへ。もちろん、同伴のお誘いなんて恐れ多くてしたことありません。が、ここでキメねば、僕は夜の街を彷徨う同伴ジプシーになってしまいます。はるかちゃん!! 僕と、どどどどっ。「……トドぉ!?」 あのアシカ科のね……って、違〜う!! 同伴してっ(言ってしまった)。 すると、「うれしい。じゃ、ケーバン教えて。はるかからTELするから」。ウソ。一発OKで拍子抜け〜。 |
| 某日大安 17:00 |
数日後。アポを取り付け会社の席は死守したものの、はるかちゃんからの連絡は未だなし。あの夜の約束は、妄想が生んだ引田天功ばりイリュージョンだったのか。その時、着メロが鳴ったのです。「もしもし、あすかです。今日、同伴してくれる?」。……よっしゃあ!! 頭の中に映画『ロッキー』の勝利シーンのBGMが鳴り響きました。 |
| 某日大安 17:30 |
しかし、浮かれポンチの僕はようやく気づきました。同伴って何をするのだ!? そこで自称キャバクラ帝王の知人に懇願。同伴のいろはをご教授いただくことに。「ま、基本はメシ食って、そのまま店に入るってとこだね。メシ代はこっち持ちだけど、居酒屋でもオッケーよ」。気張った店だと女のコも肩が凝るし、大衆的な店のほうがフレンドリー度アップするらしいのです。「で、いい雰囲気になったら、ホテルでご休憩なんてこともね。女のコは事前に店に同伴するって連絡入れてるから、遅刻もオッケーよ。グッシッシ」。こ、これは大変だっ!! |
| 某日大安 17:45 |
己のキャバクラ伝説を延々と語りたがる帝王を振り切り、近くのコンビニに飛び込みました。勝負パンツの購入です。ここはトランクスではなく、断然ブリーフです。ふんどしを締め直すがごとく、ぴっちりとしたブリーフにイチモツを包み、勝負に挑まなければなりません。それが男道とゆうものです。 |
| 某日大安 17:58 |
コンビニでトイレを借り、履き替えた純白ブリーフのゴムをパチンッ!! 気合十分。いざ、はるかちゃんの元へ!! 駅でキップを買おうとするも、小銭を出すのももどかしい〜。既にマイハートは、はるかちゃん目指してフライフライなのです。 |
| 12月15日 20:00 |
約束の5分前に待ち合わせ場所に到着。街はもうクリスマスムード。今宵はるかちゃんと契りを結び、本番クリスマスは二人で……ヌフフ。イカン、顔が緩んどる。気合を入れ直し、二枚目顔で待つ。が、「ごめんなさ〜い、待ったぁ!?」。彼女の姿を見た途端、顔、総崩れ。ご主人様を見つけた座敷犬のように、透明の尻尾がフル回転しちゃってますぅ。 |
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