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歌舞伎町伝説のホスト 頼朝の究極眼力伝説 〜見よ! 波瀾万丈の向こう側〜 VOL.2
ナンバーワンコンプレックス。 一番に固執した理由とは!?ナンバーワンコンプレックス。 一番に固執した理由とは!?
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──借金を返すためにホストの世界に入られ、そのままその世界にドップリとはまっていったということですが、あらためてお聞きしますけど、想像している世界ではなかった?
「そうですね。結局ね、ホストってのはそこらにいる普通の寂しがりやさんの集まりなんですよ。あの時代は訳アリなヤツばっかだったし、憎き相手も今日は友みたいな感じっていうのかな。あとね、女と遊べて金を貰えて嬉しいな的なバカは知っている限りでひとりもいなかったんですよね」

──サラリーマンの昼の顔とホスト夜の顔を使い分けていた時代があったわけですが、やはり大変でしたか?
「逆に自信がついたかな。いろんな人とコミュニケーションが取れるようになったのはあの頃の生活で得たものが大きいですね。距離感を適度に取りながらではありますけど、いろんな人の気持ちがわかってくるし、やっぱり光の裏には影があって、影の裏には光があって、両方で成り立っているわけですから。アングラな部分も見れたし、きちっとした本当の社会も見えたし。そういう意味では、自分にとってすごく勉強できた時期でしたね」

──そして、1年で昼間の仕事を退職されてホスト一本に絞られるわけですけど、そこからはもうナンバーワン奪取に向けて?
「既に1年間バイトとしての経験を積んでいましたから、昼間の仕事を辞めてフル出勤になってから2ヵ月後にはもうナンバーワンでしたから」

──2ヶ月で!
「ですね。昼間の仕事を辞めたわけでしょ、それってもうボクの中じゃ大きなマインドチェンジだったわけで、もうホストの道でしか収入口がなくなるわけですから今まで通りじゃダメなわけですよ。もうね、色んな努力をしましたよ! 」

──でも、努力だけではナンバーワンなんてなれないでしょ?
「ボクはね、もちろん変な意味じゃないですけど、とにかくお客さんを選ばなかったですね。例えばフリーのお客さんが二人お店にいらっしゃったら、どちらかといえば男運が無さそうというか、男性にモテなそうな方に自ら率先して付くようにしていましたね。どんな女性とでもデートしましたし」

──どんな女性でもですか・・・・・・。
「もちろん喜んで行かせていただいてましたよ。でもですね、ホストになる前は結構自分で女を選り好みして、かなり選んで遊ぶようなことばっかりをしていたものですから、それってボクにとってはかなりの変化でしたね。そんな変化が功を奏したのか、すぐに月3桁に到達して」

──月3桁ですか!
「月に100万くらいは落としてくれるお客さんがですね、来れば必ずドンペリを入れてくれるようなお客さんが付いたわけです。で、しばらくずっとナンバーワンを取ってましたね」

──いきなり収入が増大したわけですけど、いろんな意味で自分を見失ったりとかしなかったんですか?
「見失いかけるのはしょっちゅうでしたよ(苦笑)。他のどんな世界よりもホコリの多い世界ですからね。でも。ちゃんと自分というものというか、きっちりとした自分のスタイルというものを持ってやっていかないと、右にも左にも手を出しちゃうというような環境ですからヤバいですよね。だからというわけじゃないですけど、ボクの場合は“ナンバーワンを取ること”、“ナンバーワンを守る”ことだけに集中して、夢中で働いてましたね。ホストに入る前から持っていたナンバーワンコンプレックスもあって」

──ナンバーワンコンプレックス?
「ボクって小学校の頃から『取れて2位まで』的人間だったんですよ。努力しても何しても、もう笑っちゃうくらいに全てにおいて2位だったんですよ。だからですかね、子どもの頃から”ナンバーワンを取ることに対する飢餓感”みたいなものがあったのかなと思うんです」
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──「なんで自分はいつも2番目なんだろう!?」みたいなところから?
「かなり疑問に思ってましたね。とにかく遊びでも何でもいいからトップに立ってみたいって思ってましたね。中学の頃から一生懸命勉強するようになったんですけど、かなりいい線までいったんですけど、それでもナンバーワンは取れなかったんですね。勉強、運動、ドッチボールなんかでもですね、もう必ずといっていいほど、どのジャンルにも“一番”ってヤツがいて(苦笑)」

──勉強はかなりできたと聞いていますが?
「勉強はね、小学校までは全然しなかったんだけど、中学の時にたまたま目覚めた時があったんですよ。なんか不思議な焦りを感じましてね、『これはこのままじゃいかん』となぜか思っちゃって、高校受験というのもありましたし。で、自然に勉強をするようになってみたら、する前は400人中200何番だったのが、すぐ50番以内くらいに入ったんですよ」

──やればやるだけ結果が出ることに気づいた?
「そうですそうです! やっぱりですね、成績が上がると楽しいわけですよ。だから勉強も楽しくなる、また成績が上がる感じで。でね、その頃から変なホスト気質があって、やっぱり数字なんですよ。もういつでも順位を気にしてました。順位を上げるための勉強が楽しくなっちゃって、勝ちたいから勉強するというね。自分を磨くとか、そういった高尚な志は全然なくて、ただ自分の順位を上げたいっていう純粋な気持ちっていうのかな・・・・・・。要するにボクはですね、競争社会ってものが大好きなんですよぉ!(恐ろしいまでの眼力で)」


その栄光の全てが通過点。 自由という束縛の中に見た真実・・・

──アハハハハ! でないとホストなんてできないですよね。でも、それだけ勉強しても一番にはなれなかった?
「そうなんですよ。あの頃『ボクは一生一番になれないんじゃないかな』って真剣に悩みましたから」

──ホストの世界はナンバーワンという価値観がはっきりしているわけですから、競争社会LOVEな社長はさぞかし燃えたでしょう?
「燃えまくりました。しかも、誰しもがナンバーワンという存在を過剰に意識している競争社会推奨業界なわけですから、ナンバーワンって椅子に関しては貪欲でしたよ」

──固執し続けたナンバーワンという勲章を初めて手に入れたわけですが?
「ホントに、ホントに嬉しかったですね。最終的にですね、後輩と数字を争う形になって、激戦を繰り広げて、最後はガツンと逃げ切ったんですよ。もう後輩の売り上げの動きが気になって気になって仕方なかったですよ。でも、『今度ばかりは”一番”をそうそうやるもんか!』って決意してましたから」

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──おめでとうございます! で、借金返済もスムーズに?
「ですね。無駄遣いなんてまったくしませんでしたし、給料日になったら貰った給料をそのまま丸々ごっそりと返済してましたから。もうその年の秋頃には完済してましたね。フル出勤になって半年も経たずに」

──4桁の借金を半年で!完済し終えた瞬間って、抜け殻みたいな感じになったりしませんでした?
「いや、それはなかったですね。結構人間って、あるひとつの目標を達成できそうなときにはもう次に向かってるわけですよ。いつもそこがゴールではないんです。もうその頃のボクは借金返済なんかよりも、次はどれだけナンバーワンを続けられるかとか、歌舞伎町で自分の名前が通るようになるかとか、違い視野での志を抱くようになっていましたね。返済が終わったっていうのは通過点に過ぎなかったですよ」

──接客の技術向上やお客様とのコミュニケーション能力にさらなる磨きをかけた?
「その時に出来うる最高のピカピカを常時目指してましたね!」

──先輩やライバルのテクニックなんかも参考にされたりとか?
「それはまったくないですね(断言)」

──まったくないですか!
「過去にホストの仕事で誰かを見習ったっていう相手はいないです。まぁ、その当時ちょこっと地味なおっさんホストがひとりいたんですけど、彼のお酒の注ぎ方がカッコいいななんて思った程度です。そもそも、この業界は誰も協力してくれないし、仕事なんて教えてくれないですよ」

──それって自由度はかなり高いですけど、正直リスキーでシビアですよね。
「その通りです。ボクなんかはもう最初から『お前ならやればできるよ』みたいな感じで言われてたもんですから、自分で勝手にやり方を作っていきましたね。だからかというか、ボクのスタイルっていうのは当初他のホストにはないようなものだったと思いますよ。ホストというものでなにが大事かといえば、ホストをやる前に自分がどれだけのことをやってきたかっていうことなんですよ」

──ホスト以外の経験がホストの仕事の善し悪しに直結すると?
「ええ。社会経験は大きいです。お酒の席の会話では確実に役立つし、それによって色んな話を膨らませることができるわけです。ボクなんかは一通りのアルバイトはやってきていましたし、ガッツリ遊んでましたし、さらにサラリーマン時代もあるわけで、しかも消費者金融なわけですから、トークということに関しては特に困ることはなかったどころか重宝されましたよ」
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──当時からオリジナリティーの塊のような異色ホストだった?
「異色っちゃあ異色じゃないかなぁ(笑)。ボクはまあ東京出身なわけですし、ある程度は遊びの世界のことをよく知っていましたからね。そんなボクの目から見たら、ホストの世界って進んでいるのかと思ったら意外と遅れている部分が色々あったんですね。楽しませ方とか、エンターテインメント性とか、そういう部分でね。だからですね、社会人時代の経験ばかりじゃなくて、ストリートでの遊び人として学んできたこと、自分のやってきたことというのを積極的にホストの仕事に取り入れていったんですよ。でね、ある日社長にドンペリが入った時に何かやってよって言われて、即興でやったのが今じゃどこのホストでもやってるドンペリコールだったんですよ」

──そうなんですか!ドンペリコールの生みの親って社長だったんですか!!
「そうですよ、ボクです」
成功に酔いしれた瞬間に全てが終わんじゃないかなって。 男が目指さなきゃいけないのは、 常に”その”向こう側にあると思うんだよね。
PROFILE 頼朝(よりとも)
  • 頼朝vol.01
  • 頼朝vol.02
  • 頼朝vol.03
  • 頼朝vol.04
  • 頼朝vol.05
  • 頼朝vol.06

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