| 夜遊びの第一関門は、初体験前にあるのだ。なにしろ、キャバクラもスナックも恐ろしい妖怪が潜んでいそうな夜の一角にある。実際、怖いオニイサンにダンクを決められた話もよく聞く。だが、行きたい。男なら、誰でも行きたい。中は美味しいお酒とキュートな女子でぎっちぎちという噂である。そうだ。初心者が欲しいのは勇気。いや、突撃する人柱だったんであります。9月某日。編集長が肩を叩いたのは、新人編集者の私、にしヤン。知識ゼロで体験したキャバクラとスナックはこんなんでましたけどー! |
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| 突撃体験キャバクラ編 |
| 9月某日 |
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20:27 |
今日も残業に精を出す僕に上司は言うのです。「その仕事もういいから。突撃でお店行って。なるべく怖そうな街、歌舞伎町なんかいいなあ」。そこで何をしろというので? 「きまってんじゃん。読者を代表してグローバルなリサーチにおけるサムシングをゲットして目指せウイナー。ぐわわわ」。会社にとって死んでも実害のナイ私に、身体でネタとってこい、ということらしいです。 |
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| 21:03 |
編集部を半ば強制的に追い出され、新宿歌舞伎町をウロウロ。目についたキャバクラ『クラブ バービー』に入る。怖そうだったら帰ろう……。と思ったが、エレベーターを降りたらすぐ、男性スタッフに遭遇。「いらっしゃいませ」。若輩モノの僕にも深々と頭を下げてくれる。カムジョイ・イン・アワワールド。オニイサンが目で訴えます。もう逆らえません。 |
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| 21:05 |
通された店内はふかふかソファにバーボンのボトル。座って1分もしないうちに、女のコがやってきました。「初めまして〜、ゆりあでーす」。キュートなゆりあちゃんは言い終わるなり、僕の隣に座りました。彼女の重みでソファが変形し、僕の身体は彼女のほうに吸い寄せられます。彼女の香水が漂ってきて、思わず鼻がバフっと鳴りました。 |
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| 21:10 |
このお店は『セット料金』というシステムで、机の上にあるドリンクは飲んでも別料金にならないそうです。「かんぱーい!」 僕はお酒、彼女はミネラルウォーター。お酒は嫌いなのか聞いてみたら、「そうじゃないけど、女のコがドリンクを頼むと、料金はお客さん持ちなの。私はお水でいいワ」 とってもイイコなんです。 |
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| 21:30 |
初対面とは思えないほど会話が弾む。オクテの僕は女子と沈黙した局面に何度か出くわして死にかけましたが、それがナイ。ゆりあちゃんがお話上手なのか、キャバクラが僕をひと皮ムイたのか、不思議と会話が途切れない。もしかしてこれは……恋!? 酸っぱい幻想に入ったとき、男性スタッフの声がかかりました。「ゆりあさん、指名入りました!」。 |
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| 21:35 |
これが噂の指名です。気に入った女のコができたら、お店に来て指名すればいいのです。ちなみのこのお店の指名料は2,000円。「今度は私を指名してね」とゆりあちゃんは僕にメルアド入りの名刺を差し出して、席をたちました。僕の天国はシオシオにしおれかけましたが、なんと! すぐに次の女のコが僕を待っていてくれたのです。 |
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| 21:36 |
彼女は真樹ちゃん。またしても僕と肩がふれんばかりの位置に腰をかけてきました。思いもよらぬ急展開です。気を落ち着けようとしっかり酸素を吸った途端。彼女の香水をかいでしまい、また鼻がバフッっとなりました。キャバクラは初めてのお客には何人か女のコをつけて、気に入ったコとの出会いを作ってくれるのです。 |
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| 22:05 |
キャバクラは時間制なので、1時間で切り上げることにしました。かかった料金はセット料金(21時帯60分)7,000円、税・サービス料(20%)1,400円で8,400円。かりに指名料2,000円がかかっても合計1万800円だ。新人サラリーマンでも来れない額じゃない。帰り際には表まで女のコのお見送り。「また会いに来てね・」。皆さん。この世でキャバクラほどはまりやすいモノはありません。 |
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| 22:15 |
キャバクラをでてからは男になった気分。マルボロに火をつけながら新宿鮫の目つきで歌舞伎町を眺めました。が、客引きのお兄さんと目があってしまい、ガンたれられたので、逃げます。ひえー。やっぱり歌舞伎町でデカイ面構えはいけません。次はスナックに向かいます。大人の世界よ、バッチこい。
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