筋肉少女帯の初練習は高円寺であった。80年代の初頭、高校時代の話だ。南側のお寺の脇を抜けてエトワール通りにぶつかるその手前あたりの貸スタジオで。二回目も高円寺。中央通りを下ったキャバレーの上のレンタルスペース。扉を開けると壁中に、手書きのメンバー募集チラシや、アングラ芝居のポスターが貼られていた。埃っぽく、むせるほどのタバコの煙。ギターを傍らに語り合っていたロック兄ちゃんたち。
「あ、なんて高円寺な風景。」と10代半ばの僕は思った。
十数年後、筋肉少女帯は高円寺で活動を凍結した。休止宣言は後日HPで発表されることとなったが、メンバーで休止について決めたのは南口の喫茶店「四丁目カフェ」においてであった。その時に、遠くで阿波踊りのお囃子を耳にした記憶がある。十数年を共に歩んできたロックバンドとの別れを、感傷的に演出したいと願う、脳の修正による幻のBGMだったような気もする。
それからさらに8年が経ち、今年、筋肉少女帯は活動再開を宣言した。再結成ライブは12月28日。場所は中野サンプラザ。隣町だ。20数年前のように、高円寺駅から、また歩いていける。 |