
─はじめて飲みに行かれたのは、いつごろでした?
●やっぱり学生のときですね。70年代の後半です。
─どんなところで飲んでいたんですか。
●もう、普通の居酒屋。中央線沿線の小汚いお店とかによく行きましたねえ。米の計量カップでトリスウヰスキーがでてきて、500円もあればずっと飲んでられるようなところ。あとは仲間の部屋とかかな。やっぱり安いウイスキーのでっかい瓶の奴なんかをもちこんで、みんなで吐くまで飲んでましたね。
─吐くまで……
●ええ、量はともかく、安酒をチャンポンかつハイペースで飲むわけですから、そりゃ吐きますわね(笑)。ボクら実際はそんなに貧しかったわけじゃないんですよ、多分。でも当時は貧乏であることがエラいっていう感覚が周りにあって、酒は安酒しか飲んじゃいけなかった。学生が高い酒を飲むなんて沽券にかかわる行為だった。
─いまは、いいお酒を飲まれてるわけでしょ。
●やっぱりウイスキーが好きで、たまにシングルモルトのマカラン12年とか、バーボンならブラントンあたりを飲みますけどね。でも、学生時代のトラウマかなんか知らないけれど、ものすごい贅沢をしているような気になりますよ。
─山田さんは、お酒にもこだわりをおもちかと思ったんですけど。
●酒の味なんて、2〜3杯目以降は酔って同じに思えちゃう。そもそも酒の味だけを純粋に楽しんでいるっていう人って、そんなにいないと思いますよ。酒は酔ってみんなとワイワイやるのが楽しいわけで……、そんな、なにも利き酒師じゃないんだからさあ(笑)。
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