
●ふつうにヘネシー4本イッキ飲みする力士もいた!
最初に酒を飲んだのは、修行時代っスね。酒を飲むというより、相撲のための薬のように飲んでた。自分は力士としては痩せていたんで、胃をバカにして沢山食べられるようにと、ご飯の前に必ずちょこっと酒を飲まされてたんス。……これ、100キロ超えるまで、つづけてました。
美味しいとは、ぜんぜん感じなかったですよ。でも、22〜23才のときかな、稽古で汗かいたあとのビールがうまいなぁってはじめて思って、それから、どんどん積極的に飲みはじめるようになりましたね。
なんでも飲みます。基本的には日本酒が好きなんですが、焼き肉だったらマッコリ、洋食だったら水割りかワイン。食事の後のシメにテキーラとか……。あっ、唯一カンパリソーダだけは苦手なんですけど。
量ですか? うーん、現役のときより、やっぱり減りました。もう人並みっスよ(笑)。だいたい現役の力士ってカラダが大きいうえに、いつもきつい稽古してるから、そりゃ酒の量はすごいですよ。ウイスキーのボトルのラッパ飲みなんて普通にみんなやってましたから。24才くらいのときに相撲教習所の同期が30人ほど集まって飲んだんですが、そのときはボトル120本空きましたからね。一人あたり4本の勘定です。しかもそれ、まだ一件目の話だし(笑)。
この目で見た一番の酒豪は、ヘネシー2本を注いだアイスペールを2杯イッキ飲みしたやつかな。すでに相当量飲んだうえで、ヘネシー4本分ですからね! もちろん、それでもしっかりしてるんですよ、そいつ。この前、十数年ぶりに会ったときは、焼酎の水割りチビチビ飲んでましたけど(笑)。
●高田延彦と飲み友だちになるきっかけは立ち小便
自分は、楽しい酒が好きっス。一応ポリシーとして、酒の席で仕事の話とかグチ話はしない。友だちとくっだらないことをギャーギャーいいあって、記憶なくすまで飲む。それが基本。昔は、酔うとよく脱いでましたよ。パンツをTバック状にして、うろうろしてた(笑)。もともと裸が商売だから、周りのヒトも違和感ないみたいで、ハハ。
楽しく酒飲むっていうの、八角親方(元・横綱北勝海)に教わったような気がしますね……。あのヒトとはお互いが現役のときは、そんなに楽しく酒を飲んだという記憶はないんです。やっぱりむこうは横綱だったから、なんとなく周りを寄せ付けない雰囲気があった。自身を厳しく律しているような感じ。でも、横綱で引退したとき「これでやっとお前らとゆっくり飲めるね」っていってくれて、その日に早速いっしょに飲みにいったんですよ。そしたら、相当に明るく楽しく飲むヒトだった。あれっ、て感じ。もともと力士としても人間としても尊敬してましたけど、ずっと本来の自分らしさを押し殺して精進してたんだなってわかったし、面白くて豪快に酒を飲むヒトだってこともわかって、一段と尊敬できるようになりましたね。
もともと力士って、芸人さんみたいに面白いやつ多いんですよ。テレビで勝利者インタビューとかやってて、なんか口べたみたいに見えるだろうけど、あれ、取り組みのすぐあとだから、息があがっててしゃべれないだけなんです。このことは、みなさんに知っておいてもらいたいですね。
僕はもともとそんなに前向きの性格じゃないし、高校生の途中から角界に入ったから、友だち少なかったんです。でも、酒のおかげでたくさん友だちができましたね。類は友を呼ぶっていいますけど、みんな明るい酒を飲むヒトばっかり集まった。相撲関係だけじゃないですよ。たとえば延ちゃん(元プロレスラー・高田延彦)とかね。彼とは最初に会ったとき……あんまり耳ざわりのいい話じゃないんですが、いっしょに立ち小便したんですよ。で、立ち小便しながらね、「ああ、おもしれぇなぁ、こいつオレと同じ匂いがするなぁ、なんか長いつきあいになりそうだなぁ」ってぼんやり思ったんスよ(笑)。そしたらそのとおりになった。
同じ歳だし、二人とも闘う肉体をつくるっていう共通項があったりしたから、いい友だちであり、いいライバルっていう関係がもてた。延ちゃんがスマートに引き締まったキレイな筋肉なら、自分はごつい筋肉で勝負してやろうとか意識してましたね。二人とも引退した今は、見せる筋肉で競い合おうかなって思ってますけど(笑)。ああ、酒でもよく張り合いますよ。どっちが先に記憶なくすとかで勝負する。だいたい、自分が先に潰れますが、へへへ。
延ちゃんとは、飲んでカラオケもよくやりますよ。デュエットもやったこともある。現役のときは、よくチャゲ&飛鳥の『YAH YAH YAH』をいっしょに歌ってましたね。♪いまからそいつを殴りにいこう、とかっていうあたりが二人ともとっても好きで……。お互い格闘家ですから、やっぱり、そういうのを大声で歌うと元気がでるんです。もちろん誰かを殴るってわけじゃないですよ。そんな……捕まっちゃいますって(笑)。
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